地域のリアルな情報が集まって来るので必要な場所や人々に直接、支援が出来る。
ボランティアに参集して来た方々の宿泊滞在拠点の場となったのが古民家の宿泊施設「リュウキンカの郷」です。約150年前の古民家をリノベーションし研修施設を併設したこの施設には15~20名程が宿泊でき、一棟貸スタイルの宿として自炊が出来るよう炊飯施設も完備されており、入浴や洗濯等の生活に必要な設備も整っています。
ここを拠点に活動していたのが(一社)RQ災害教育センターRQ九州や益城町ボランティア・ネットワークらの団体で、発災後から常時、ボランティア関係者が滞在し被災地の復旧・復興ボランティア活動を行っていました。また代表理事の本田節の活動を支援してくださる多くのボランティアらもここに滞在し、情報交換の場としても活用されました。
災害時の救援&支援ボランティア団体
((一社)RQ災害教育センターRQ九州)
日本の農山漁村へ滞在し活動することを目指す“農泊”は、地域の良さ、魅力、楽しさを体感し、地域との交流を通じて移住・定住へと繋げていく活動でもあると思います。この“農泊”の活動は地域の緊急時・災害時にも、その目的や手法が大いに活用出来るものでした。今回の2020年7月4日未明に発災した「熊本南部豪雨大災害」で熊本県の南部地域を襲った未曾有の超豪雨大災害では、コロナ禍と季節的な過酷な条件下にも関わらず、多くのボランティアが駆けつけ多様なボランティア活動を展開してくれました。このボランティア活動から、郷土・地域を知ってもらうことにも結び付いたように思います。
今後、このような滞在を“ボランティア・ツーリズム”として提案し、災害が起きた時には、これらの方式・手法を地域再生へ繋ぐ方法の1つとして活用して行けるようにしていきたいと考えています。